日本舞踊を学んで10年ほどになります。
子供のころ今の師匠のお母様(大先生)によくしていただいて、ずっと習いたかったのですが、結婚して子供ができ、あきる野に帰ってきてやっと10年ほど前に改めて弟子として入門することができました。
日本舞踊ってなに?
恐らく今の時代、40代の方でも日本舞踊にこれまで一切触れずに生きてきた人が多いと思うので、一般的には、名前からして「日本の踊り」なんだろうなーくらいの感覚だと思います。
実際まあその通りです^^
ただし、自分が踊って楽しむダンスというよりは、見て楽しんでもらうパフォーマンスです(盆踊りは踊って楽しむ感じですが)。
振りに独自の形が存在していて、踊りを通じて様々なテーマを表現します。歴史は古くて、能や歌舞伎などもそのルーツとなっていて、いろいろなカタチを変えて現代に存在します。そのため、日本舞踊の中にも、古典的な演目と、演歌で踊るような新舞踊と言われるものがあります。
近代では芸子さんなどによって披露されたり、ご婦人方のたしなみとして広く全国に広まり、五大流派を中心に派生したたくさんの会派がありますが、全体的には担い手の不足から、先細りの傾向を感じています。実際、私も近隣では唯一の男性の生徒ですし、39歳にして若手です 笑
日本舞踊の魅力
動きを見ると、一般的なダンスパフォーマンスのような派手さ、激しさはないです。「技」みたいなものも無いですし。
しかしやってみると、これがかなり奥深いです。
からだの使い方や力の入れ方が「見るがわにどう美しく映るか」に重点があり、所作で歌の背景を表現するのですが、10年やっていてもまだ始めたばかりからほとんど成長していない気持ちです。ほんとに洗練された芸術です。
ただ、結局は…やはり舞台の美しさですね。ぜひ一度でいいので、国立劇場など有名な劇場で、日本舞踊の上手い方の踊りを見るか、きれいな芸子衆さんの踊りなどが見れたら、惹き込まれます…
個人的には、若見匠祐助さんがほんとうにかっこいい。金曜赤坂座さんのように、若くて実力のある踊り手さんたちが、素踊りで小さなスペースで、目の前で踊るようなイベントもあるので、これも見ごたえがすごいです… 観覧のあと、和菓子や和食でしっぽりと現代人からすると非日常を味わうのもいいですね。
結局、私の動機としては、見て感動→自分もそうなりたい!っていう感じです!伝わるでしょうか^^;
どうやったら習えるの?
お住まいの近くにきっと、日本舞踊の会があり、会主さんが生徒を募集されているはずです。
市街地をふらふら散歩していると、たまに「日本舞踊 ⚪⚪会」というような看板を見かけると思います。ただ、会主さんもさまざまですので、少し体験などさせてもらえるようであれば、そのあと正式に門下に入らせていただいたほうが良いと思います。
それと、お月謝や、舞台にたたせていただく際は参加費、師匠へのお礼、着付けをしていただく場合は着付け代、道具を借りる場合は道具代、後見といって舞台を補佐してくださる方がいる場合は後見料、お歳暮、お年賀…と、それなりにお金が必要になり、日本独特の「気持ち」(決まった金額では無い)ところが…ハードルはあります。
でも、若い人はそんな常識知らなくて当たり前ですから!ズケズケといくら払うか聞いて、忘れてたら怒られてから用意する、くらいで良いと思います😅 こういう体制が、日本舞踊人口の減少につながっている気もするのですが… 日本のおもしろいところでもありますね。
英御流さんなどはすごく革新的なので、その辺りも分かりやすいかもしれません。自分も行ってみたいくらいです。
必要な道具は?
お稽古用の着物と扇子、そして足袋、これがあれば始められます。あとは演目によって手ぬぐいなども。自分はお金がないので、極寒の冬でも浴衣で10年間通してきて、見かねた近所の姉弟子さんが、反物が余ったからと縫ってくれました…こういった田舎の暖かさに包まれてなんとかやっています😅
体が大きいので、普通の反物だと難しいサイズなのですが…感謝!
ぜひ興味のあるかたは、未来の日本の伝統芸能を一緒に盛り上げてみませんか?
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