以前紹介させていただきました、劇団SCOTさん。
今年の夏の公演を観るため富山まで行ってきました。
観劇予約はウェブサイトからします。
SCOT倶楽部の会友(かいゆう)というものに登録してから、電話で観たい演目を伝えます。
観劇料は、なんと自由料金。
いくら払ってよいかわからないですが…いくらでもOKということです。
若くてお金のない学生たちにも観て欲しいという気持ちからこのシステムにしているとのこと。
後日、手元に観劇手続き完了のお手紙をいただき、いざ出発!
東京駅〜富山駅〜利賀村
東京駅から北陸新幹線で2時かけて富山駅へ。
新幹線の改札前の猿田彦珈琲でアイスコーヒーだけ買って、飛び乗ります。
今はネット乗車券を買って、Suicaと連動させるとそのまま改札スイーです。
「かがやき」や「はくたか」などの選択肢がありますが、「かがやき」のほうが停車駅が少なくて、早く到着するようです。
西ナビやトランヴェールなどを観ながら、金沢も行ってみたいなーなんて妄想しながらゆったり。
車窓の風景はだんだんと緑豊かに。
1席ごとにコンセントが用意されているので、スマホの充電もばっちり。
ただし、途中で長いトンネルに入ったりしてけっこう電波が途切れますのでご注意を。
さて、富山駅に着きました〜
しかしあいにくの天気で、雨がふりそうです。
北口から連絡バス(要事前予約)に乗って、1時間半かけて利賀村へ。
だんだんと市街地を離れて深い緑の中へ…
途中、霧で前が見えない険峻な山道で、横を見るとガードレールが無い 笑
スマートフォンの電波も入らないし、とんでもない秘境へきている感じです。
なんとか会場の利賀芸術公園に到着しました。
ところがやはり…
SCOTの演劇を観る
どしゃ降りの雨。
折りたたみ傘持ってきててよかった^^;
最初の演目は『シンデレラ』で利賀大山房という会場です。
屋内でよかった^^;
受付で、観劇チケットを受け取って並びました。
SCOTさんの独自のシステムで、観劇チケットに書かれた番号順に並ぶので
「すみません、番号いくつですか?」という観客同士のコミュニケーションがあります^^
SCOTの演劇がどのような演劇なのかについては、前のブログをぜひ一度御覧ください。
以下は、今回私が観させていただいた演目に対して個人的な感想を書きます^^
『シンデレラ』の感想
一般的な昔話のシンデレラとは、まったく違います。
オマージュ的な部分はありますがw
監督の鈴木忠志さん曰く、これは初めて児童演劇に挑戦した作品ということで
確かに、SCOTさんの演劇にしてはぶっとびすぎていないです 笑
子供がわかるかはともかくですが、大人の自分としてめちゃめちゃ面白かったですw
非常にウィットに富んだ設定のシンデレラ。そして芸術家の誕生。
こういう設定をシンデレラになぞらえるところが、どういう思考でたどり着くのか。
果てしないセンスです。
役者さんの迫力のある演技は、子供も釘付けになることは間違いないと思います!
『世界の果てからこんにちは』の感想
劇団SCOTを代表する演劇。
これを観ないとはじまらない。
監督の壮大なユーモアが凝縮されています。
「日本人の思考や情動の独自性を探る」というのが根本にあるということですが
不思議なセリフと、乾坤一擲のパフォーマンスのコントラストが
耽美的な感覚をくすぐりつつ、なにかが野外劇場の中で昇華されていくような感動。
建築界のレジェンドである磯崎さんが手掛けた美しい野外劇場に
打ち上がる花火のド迫力。
ここでしか味わえない爽快感です。
ああ…来てよかった(T_T)
エレクトラ
西洋の超定番の物語や演劇を、独自の演出で創り上げた作品。
悲劇の主人公エレクトラの「狂気」の演出がすごい…
佐藤ジョンソンあきさんの精悍な演技も相まって、圧巻としか言えません。
冒頭の俳優さんたちの息のあった「車椅子ワーク」というのでしょうか
惹き込まれてしまうくらい、完璧に作り込まれているパフォーマンス。
これだけの舞台を作り込むためには、どれだけの稽古をしているのか…
戸賀芸術公園の紹介
この公園までの道程は険しいですが、一度は訪れて欲しい美しい場所です。
ともかく大自然の中の大自然。美しい清流の百瀬川。
空気が本当においしい。
キャンプ場があったり、SCOTの建造物があったり。
温泉施設も近くにあります。
SCOTの建造物群
利賀村の合掌造りの家屋を改造した演劇ホールや、磯崎新さんが設計した野外劇場など
建築家の人なら一度は見るべき素晴らしい建造物群が、公園内の大自然と調和しながら散在しています。
これらの他にも探索してみると色々と発見があります。
※入ってはいけない場所もあるのでご注意を。
戸賀国際キャンプ場
こんな大自然で、子どもたちとキャンプができたら絶対に楽しい。
夜は満点の星空。なにせ他に光がまったくありません。
テントサイト以外にもコテージも有り。
シーズンでは岩魚のつかみ取りや、クラフト体験、そば打ち体験などもできるようです。
グルメ館(季節営業)
SCOTの最大のイベントSCOT SUMMER SEASONの時期に食事処・お土産処として営業しているグルメ館。
最近は感染症拡大に伴う自粛で規模を小さく開催されていますが、以前は星空のシアターヴィレッジとして、お酒も飲めるお祭りスペースのような盛大な会場でした。
また復活してくれることを願っています。
今回は規模を縮小して「ごっつお広場」として営業していました。
演劇の合間の昼食や、飲み物の販売、特産品のお土産なども売っています。
大学生が、ちょっとしたイベントも行って盛り上げていました。
ちなみに、利賀の清流で作られたそばやそうめんが特産。
おいしかったです^^
天空の秘湯の宿 天竺温泉の郷
利賀芸術公園に隣接した温泉です。
利賀芸術公園から歩いて行けますが、夜は周辺は真の闇ですのでお気をつけを^^;
車での移動をおすすめします。
日帰り温泉としてもゆったりできる温泉施設です。
キャンプに来た方も利用しているのではないでしょうか。
宿泊施設でもあるのでSCOTの演劇を見たあとに、夜はゆっくりと天竺温泉で休み、翌日の観劇に向けて鋭気を養うのにとても良いです。
地域の山菜をふんだんに使った朝ごはんが最高でした。
湯葉のお味噌汁に、「この山で採れたスイカですー」と出してもらったデザートのスイカも、甘くておいしかった。
働いているみなさんも素朴で優しい方ばかり^^ほっこりでした。
富山駅で最後の晩餐を楽しむ
さて、2日目もSCOTさんの演劇を堪能して、夕方に富山駅に帰ってきました。
ここからが最後の勝負!
新幹線までの間に、富山での最後の晩餐(晩酌)を満喫します。
富山は日本海の魚介が新鮮で本当においしい。
普段東京にいると、こんなに違うんだ…と感動します。
さて、新幹線の時間があるので駅から離れるのは危険。
そうなると選択肢は富山駅内にある、こちらの2つのお店です。
残念でしたが①はいつもどおりめちゃめちゃ並んでる。。。
悩みましたが、待ってる間に新幹線の時間になったらたまったもんじゃない。
ここは、八兆屋さんで行きましょう!
さて、富山駅内を移動して到着。
この八兆屋さん。なにを食べても美味しい。
刺盛り1人前と日本酒の立山でやっていきます。
これはやばいやつだ。
魚の食感と味がしっかりしていて、甘エビや貝がこんなに甘いとは…
白エビは甲殻類独特のエグみがなくて上品で香ばしい。抹茶塩で。
富山の定番日本酒の立山はフルーティーです。最高。
富山は日本酒も美味しいです。
個人的には「成政」が一番好きなのですが、残念ながら無かった。
しかし、定番の立山から満寿泉、幻の瀧、といろいろ飲むことができました。
ほんとに美味しい。
日本酒ときたらアテは…
濃厚いか肝味噌焼きをつまみながらちびちび日本酒。
む、まだ新幹線まで1時間はある。
ということで…
海鮮丼(小)を注文。食べすぎw
一人で食べ過ぎなくらい呑んで食べて、満喫しました。
いやー、家族よ自分だけごめん(^人^;)
まとめ
お土産をかかえてほろ酔い気分で東京へ到着。
ここからあきる野が遠いんだよなー…
東京駅という都会の迷路から、利賀村という大自然のコントラスト。
そして、劇団SCOTの磨き上げられた舞台。
ご当地のおいしい食事を堪能して、最高の旅になりました。
こんなご時世なので、なかなか旅もしにくいですが…
やっぱり遠出ができると気分が変わって、またがんばろうっていう気持ちになります。
ぜひ皆さんにも今回ご紹介したコースを試してみてもらいたい^^)/
ご覧いただきありがとうございました。
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